前橋地裁は27日、株式会社オーサク総研(大阪市)が両毛システムズ(9691・東証スタンダード)に対して提起した34億円の損害賠償請求訴訟について、原告請求の約90%を棄却する判決を言い渡した。一方、両毛システムズの反訴請求5億163万円は認容され、決算への影響が注目される。

判決の核心

  1. ​​本訴棄却​​
  2. ​​反訴認容​​
  3. ​​費用負担​​

事件の背景

2018年12月に提訴された本件は、電力自由化に向けたシステム開発を巡る契約紛争。オーサク総研は、両毛システムズが開発したシステムに瑕疵があったとして債務不履行を主張したが、裁判所は「原告の求める損害額の算定根拠に合理性を欠く」と判断。逆に両毛システムズが業務支援対価として請求した反訴分は「契約内容の証拠が明確」と認められた。

決算への影響

両毛システムズは本判決を受け、​​2024年3月期連結決算に約4.1億円の訴訟損失引当金を特別損失として計上​​する方針。ただし反訴認容分5億円を相殺すれば実質的なキャッシュアウトは発生せず、アナリストは「​​純利益への影響は1億円台前半と軽微​​」との見方を示す。

市場関係者の反応

SMBC日興証券の伊藤裕介アナリストは「請求額の9割棄却は予想以上に被告優位な内容。反訴認容によるキャッシュインフローも含め、​​株価は1週間で5~7%上昇する可能性​​」と指摘。両毛システムズ株は29日終値で1480円(前日比+1.2%)と判決前から小幅上昇しており、来週の市場反応が注目される。

今後の展開

オーサク総研の中沢正和社長は「判決内容を精査した上で上級審への控訴を検討する」とコメント。一方、両毛システムズの上山和則常務は「主張の一部が認められたことは評価するが、反訴全額認容にもかかわらず本訴部分の認容は遺憾」と述べた。

両社とも4月中に開催予定の取締役会で正式な対応方針を決定する見込み。金融庁の開示規則に基づき、両毛システムズは4月10日までに判決の決算影響に関する詳細な開示を行う予定だ。